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サーブコープ「サービスオフィス」大型ビルをベンチャー企業にサブリース
2001.11.12 10:49
SOHOやベンチャー企業向けの小規模オフィスは珍しい存在ではなくなってきているが、どちらかといえば中小ビルの空室活用法としてのイメージが強かった。そうした中、大型著名物件のワンフロアを丸々借り受けてSOHOオフィスを展開する企業が注目を集めている。
この会社はオーストラリアに本社を置くサーブコープ。同社ではロンドン、パリ、シドニー、シンガポール、香港、バンコク、上海など世界250都市で秘書代行などのサービスを有した小規模オフィス「サービスオフィス」を展開している。
日本においては新宿野村ビルや城山ヒルズ、恵比寿ガーデンプレイスなど合計9棟のビルでサービスオフィスを運営している。
「狭いもので3坪、4坪、広いもので20坪程度のオフィスを用意しています。賃料は月20万円から220万円となっています」(サーブコープ・ジャパン)
同社のサービスオフィスの特徴は入居に際しての保証金が賃料1ヶ月分と格安なこと。また、最長1年(以降延長も可能)以内で1ヶ月単位での入居が可能なことになっている点だ。
創業間もない企業であっても、対外的な信用力を得る為に大型著名物件に入居を希望するケースが増えているという。しかし、保証金の高さに加え、面積が広すぎるなどの理由から、実際に入居することは殆ど不可能で、中小ビルやワンルームマンションに入居せざるを得ないというのが現実となっていた。
しかし、同社のサービスオフィスなら初期費用20万円で都心の大型著名ビルに入居をすることができる、という点がテナントにとっては大きな魅力といえる。
また、ビル側としても、入居企業が大きく成長した後に、自分の所有するビルに入居をしてくれる可能性が高いというメリットが生じることになる。
「これまでは日本へ進出を図る外資系企業などが中心でしたが、最近は東京へ進出する地方企業なども増え、利用者の幅は広がっています」(同社)