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三菱電機ビルテクノ BASデータ流用し低価格実現 エネルギー管理効率化システム発売

2003.03.17 14:24

 三菱電機ビルテクノサービス(千代田区)は、4月1日より既設のビルオートメーションシステム(BAS)のエネルギー計測データを流用することで低コストで導入出来る「エネルギー管理業務効率化システム」の販売を開始する。今年4月の改正省エネ法の施行により、新たに第一種エネルギー管理指定工場となるビルなどを主な対象に、年間100システムの販売を目指すという。
 温室効果ガス削減を目指す改正省エネ法の施行などにより、ビルの省エネ対策が急務になっている。しかし、ビルエネルギーマネジメントシステム(BEMS)は高い省エネ効果を有するものの、多額のコストを要することという難点がある。その為現有の人材と低価格システムを組み合わせることでエネルギー管理を行いたい、というニーズが高まっている。
 そこで同社では、改正省エネ法によりエネルギー管理指定工場に設定される規模のビルの大半は既にBASを導入していることに注目し、そのエネルギーデータを流用することで新たな計測機器等の設置を抑えシステム導入コストを削減する手法を開発した。
 これにより、従来BEMSで行っていたビル・管理スペース毎の使用状況に応じた設備稼働時間・利用者数・外気温など最適な原単位によるきめの細かいエネルギー管理を安価なシステムで行うことが可能になった。
 また、エネルギー管理指定工場が国に対して作成・報告することが義務づけられる「中長期計画書」「定期報告書」を作成することも可能である為、管理業務の大幅削減が行える。
 更にはエネルギー使用量を金額やCO-量に換算し、リアルタイムにビル内ネットワークを通じて閲覧することが出来るので、省エネ対策の効果の確認が行えるだけでなく、省エネ意識の高揚も期待出来るという。
 システム価格は、延床面積1万㎡の事務所ビルの場合で約500万円。

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