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第一ビルディング 0・1℃単位で空調を制御 状況変化を自動感知し運転 省エネルギー効果高い新空調システムを導入
2003.04.21 13:59
第一ビルディング(本社:中央区)は、第一生命所有のビルを中心とした管理受託物件について、東芝快適空調システム(ニューロPMV)を積極採用することを決定した。従来の空調運用は、ビル管理者が室内の温度設定を行うことで対応されているが、移住者が実際に感じる暑い・寒い等の感覚は厳密には湿度や輻射等温度以外の要素に左右されており、温度をただ一定に保つだけの制御では快適さは保てないことがある。テナントビル等に於いては、空調機クレームを無くそうと過剰な温度に設定されることが多く、設定も1℃単位で行われており、エネルギーの無駄が生じている。同システムは、居住者の感じる快適さの変化を湿度・温度・輻射・気流・活動量・着衣量の計6つの条件から快適指標「PMV」を捉え、その変化に応じた温度設定値をコンピュータで算出し、0・1℃単位できめ細かく設定値を自動更新するというものだ。これにより東芝本社ビル(浜松町)では約4000万円のエネルギーコスト削減が立証されており、その他多くのビルに於いて行った省エネの検討及びテスト導入による実証試験によると、大規模ビル1棟あたり700〜3000万円程度の削減が見込めるという。これまでにもPMV値に基づく制御例は幾つもあったが、輻射の影響を捉える為に専用のセンサが必要になる等コストが膨らむことが要因となり、普及していなかったのが実状であった。一方、日射の方向コンピュータの内部時計から算出し、6つの条件から起こる値を基に、輻射の影響を随時計算している同システムは、専用のセンサを必要とせず、工事コストを削減できる。同システムを採用することで、平成11〜13年度までの間、各エレベータ、空調機メーカーと検討会を行い、各設備に起こった事故データの記録とその対策を研究していた同社の成果も加味することができ、事故削減効果もあるという。