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アークリエイト 低コスト・短工期の耐震工法 大学発ベンチャーが開発

2003.11.17 16:51

 産学官の共同研究により立ち上げた高知大学発ベンチャーのアークリエイト(高知市)の開発した耐震建築鉄骨製作工法の「WAWO工法」、「一体化工法」が好調だ。
 昨年1月に設立した同社だが、既に7棟の工事を終え、4棟の着工を控えている。
 工鉄骨建築の鋼管柱とH型鋼梁の接合工法を見直し、これまでの工法では得られなかった耐震力を大幅にアップする新工法だ。金属疲労度では寿命10倍、曲げ延性では2・5倍にもなる。
 極厚鋼板等でサイコロを一体化し、柱の溶接部と梁の溶接部を一体化あることで従来の複雑な接合に比べ部品数を1/4にまで減らし、工程作業の簡素化や納期の短縮を実現している。
 従来の工法と比較すると、場合によってはコストは3割ほど安くなる。新築もリニューアルでも採用が可能。鉄筋コンクリート造りビルの耐震補強にも適しているという。
 「ビルの価値が上がりますので、転売の際にも大きなメリットとなります」(高知大学教授・工学博士・代表取締役内田昌克)




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