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大成建設 三次元地震波解析システムを開発 巨大地震の揺れを平野規模で予測
2005.01.31 11:23
大成建設(東京都新宿区)は1月26日、遠方からの巨大地震の揺れを予測するシステム「三次元地震波解析システム」を開発した。
平野部の地震動を解析するために堆積層地盤の三次元構造を極力詳細にモデル化して解析する必要があるが、従来の解析方法では震源が遠方にある場合では解析領域が大きくなり膨大な計算量が必要だった。
そこで同社が今回開発したシステムでは、遠方の震源から平野部に至る比較的単純な構造である岩盤部分は平行成層地盤で近似するなどにより効率的な解析を実施。また地震波の増幅に大きな影響を及ぼす堆積層地盤にある平野部のみ、詳細な三次元有限要素法により解析するといった2段階の解析手法である「DRM(ドメイン・リダクション・メソッド)」を採用することにより従来に比べて数十分の一のモデル化で済み効率的な解析を実現した。
今後は超高層ビルや免振建築物等の設計用地震動として反映していくという。