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住友不動産 証券化リファイナンスに伴い特別損益発生 特別利益は約120億円
2005.06.20 14:40
住友不動産(東京都新宿区)は証券化リファイナンスに伴う、特別損益の発生を発表した。
利益は約150億円で、新宿住友ビルの60%共有持分を、同社が匿名組合出資全額を引き受けている特定目的会社プライムクエスト・スリーに600億円で譲渡したことで生じたもの。
住友不動産は平成12年3月に、住友信託銀行(大阪府大阪市)に同物件を信託し、収益等を優先して受領する権利を持つ第一受益権をプライムクエストに売却して、第一受益権への収益等分配後の残余を収受する権利を持つ第二受益権を保有しているが、今月末、第一受益権を裏付け資産としてプライムクエストが発行していた社債が満期を迎えるため、償還資金を追加信託して第一受益権を消滅させ、持分全てを譲渡する。
また損失は約30億円で、これは平成13年2月に新宿住友ビルの40%持分を取得したプライムクエスト・ツーの優先出資を全額所有しているエスエスビー投資を事業者とし、住友不動産が出資全額を引き受けている匿名組合が、事業目的終了に伴い解散することにより生じた回収が見込めない部分だ。
プライムクエスト・ツーは、新宿住友ビルの40%持分を裏付け資産とする社債を発行していたが、この社債が今月末に満期を迎えることから、プライムクエスト・フォーに物件を売却し、社債償還資金を調達することとなった。