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フィル・カンパニー アルミで施工・撤去・リユース簡単 駐車場の「空中」に店舗を開発
2006.02.06 14:12
コインパーキングなどの「空中」を活用して店舗を新設する事業が登場した。ファミリーレストランやプレハブ店舗で見かける手法だが、どのようなビジネスなのだろうか。
建築企画のフィル・カンパニー(東京都千代田区)は、建築用アルミ構造物の設計開発、製造・販売を手掛けるSUS(静岡市清水区)と共同で、「空中」が活用されていない駐車場の地主等に向けて、アルミフレーム構造材を用いて店舗やオフィスなどの貸室を構築する「フィル・パーク」事業を開始する。
「コインパーキングとして運用されている土地は、遊休地の一時利用や、立地・形状の問題から建物の構築が困難などの理由があるため駐車場以外の用地として開発が進んでいません。『フィル・パーク』は駐車場の”上部空間”を、軽量で施工が簡単なアルミフレームを使用することで高度利用するものです」(松村氏)
自在に組み合わせることができるので、地形に合わせたフレキシブルな設計が可能、2層の構造物まで建築できる。シンプルで意匠性に優れるため、アパレルやファッション店舗としても人気を集めそうだ。
事業化に関してはフィル・カンパニーが「空中権」を借上げてサブリースして賃貸する方式から、建物をオーナーがリースする方式、買取る方式がある。空中権の賃貸契約や、条件面については個別に協議していく。
既に、東京都中央区八重洲2丁目にショールームを兼ねた同社のオフィスとして1号物件が着工しており、3月中旬に完成する予定。現在、都内の地主、駐車場事業者等から多くの問い合せがきているという。