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長谷工コーポレーション ライニングと配管交換による新工法 信頼性向上した配管更生技術
2006.07.17 17:15
長谷工コーポレーション(東京都港区)が、マンション共用部排水管の更新・構成技術として開発した「HAM-J(ハムジェイ)工法」が、神奈川県横浜市の大規模住宅(地上5階、全15棟、総戸数440戸、昭和53年築)で初めて採用されることとなった。
「HAM-J工法」とは、同社が、樹脂管更正工法を持つマルナカ(神奈川県芽ヶ崎市)と、ライニング鋼管技術を持つジャパン・エンヂニアリング(東京都文京区)の技術を融合させて開発した新工法。コンクリートスラブを貫通している排水管の合流継ぎ手や、一部配管をライニングにより再生し、パイプシャフト内などの取り替えやすい部分の配管は交換することでコンクリートの解体などを伴わない施工を実現した。
騒音や振動が少なく、1階から5階の縦系統の工事を1日半程度で通水できるため、居住しながらの施工が可能。ライニング部分も目で確認しながら作業できるため信頼性が高く、繊維補強樹脂ライニングのため従来の更生工法に比べて耐久性は大幅に伸びるという。
なお、コストに関しては、更新工法に比べて大幅に安く、吹付けライニング工法とはほぼ同程度である。
長谷工コーポレーションは今回の初導入を契機に、同社施工・管理マンションのみならず、他社が施工・管理するマンションにおいても積極的に提案を行っていく方針だ。