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<話題の企業>伊藤忠アーバンコミュニティ 伊藤忠グループの不動産管理2社が合併 オーナーからの依頼にワンストップで対応
2006.08.21 16:05
伊藤忠グループの不動産管理会社である伊藤忠アーバンコミュニティと住宅PM会社の伊藤忠コムネットは、今月11日付で、合併契約書を締結した。10月1日から新体制がスタートする。
伊藤忠アーバンコミュニティは、ビル・マンションの管理、メンテナンス、ビルのPM、伊藤忠コムネットは、賃貸マンションのPM及び学生会館マンスリーマンションの運営を手掛けてきた。
合併のメリットについて、プロパティマネジメント本部長の高梨忠義氏は、「不動産ファンドなどからオフィス系、住居系が混在するバルク案件に対するPMの依頼があった際など、ワンストップで対応できる」と語っている。また、情報システムやコールセンター、営業拠点の統合によってコスト削減やサービス品質向上を実現する狙いもあるようだ。
また、不動産業界においては、PM・管理会社の管理実績やサービスの質による格付けや評価基準を定める動きが出てきており、各不動産管理会社間での統合やM&Aが進んでいることから、規模の拡大でブランドイメージの強化を目指す。
「業務範囲や管理物件のタイプが拡大することで、不動産のパフォーマンスを向上させる手法も充実します。営業拠点も広がりますので、様々な要望に応えることが可能になります」(高梨氏)
両社合併後の売上高は約170億円。管理規模は、ビルPM・管理約270棟、住居PM・管理約7万2000戸となる。伊藤忠アーバンコミュニティが存続会社で、代表取締役社長は現任の新納清栄氏が継続して務める。今後は、新規物件の受注拡大を目指し、2年後の売上高200億円突破を目標としていく。