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<事業戦略>ハリマビステム 日土地グループの管理会社を子会社化 管理・PFI等で連携 事業機会の拡大を図る
2006.09.18 16:49
ハリマビステム(横浜市神奈川区)は、日本土地建物グループのビル・マンション管理会社であるエヌケー建物管理(東京都港区)の株式(取得後の所有割合70%)を取得する契約を締結した。
ハリマビステムはジャスダック市場に上場する総合管理会社で、ビル・マンションなどの建物管理を手がける他、PFI事業や指定管理者業務において業界トップクラスの実績を有している。06年3月期の営業収益は118億円だ。エヌケー建物管理は売上高6億円規模の企業であり、連結業績への影響は軽微だが、日本土地建物グループからの建物管理受注機会が拡大することが見込まれる。
一方の日本土地建物グループでは今年11月から「第六次長期経営計画」をスタートさせるが、この中では「住宅分野」を重点的に強化・拡大する戦略を掲げる方針であり、分譲マンション管理分野においてノウハウを有するハリマビステムとの関係強化を図る意図があった。エヌケー建物管理の株式を30%保有し続けることで、総合補完していく。
ハリマビステム取締役執行役員の広井友水氏は「分譲マンション分野の実績を評価された」と、日本土地建物グループのパートナーとして指名された理由を話す。また、「PFI事業などにおいて、お互いの選択肢が増える」と、メリットを強調する。
両社は霞ヶ関で進められている中央合同庁舎第7号館のPFI事業において、公共ゾーンの維持管理・運営をハリマビステム、民間の付帯事業を日本土地建物が手掛けるなどの接点があり、今後はPFI事業などで連携機会を探っていく。
なお、株式取得は10月2日の予定で、エヌケー建物管理は経営神が入替わり、ハリマビステム東京本部が入居する港区新橋フロンティアビルに移転する予定である。