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SUS/フィル・カンパニー 駐車場の「空中」利用した店舗がオープン 短期土地活用に新たな手法
2006.10.23 11:13
アルミ製住宅および建築用アルミ構造材の設計開発、製造、販売会社であるSUS(静岡県静岡市)と建築企画・不動産開発を手がけるフィル・カンパニー(東京都千代田区)は、都市部駐車場の上部空間を賃貸する事業「フィル・パーク」第1号の賃貸店舗を設置した。
地元不動産会社が所有する東京都港区赤坂1丁目の土地の「空中」に、軽量なアルミパネルユニットを構造として使用した延床面積90㎡程度の立体空間を2棟構築した。今回のケースでは、オーナーが「フィル・パーク」を購入し、フィル・カンパニーが3年間の定期借家契約でマスターリースした後に転貸する。
入居するのは、埼玉を拠点に、みそだれやきとり・やきトンの持ち帰り店「ひびき」を展開するひびき(埼玉県川越市)で、黒豚ダイニング、バーの2店を同時に、11月オープンする。この店舗は同社が初めて都内に出店するレストランだ。
フィル・パークは設置にかかる工期がわずか半日程度で、内装を除く基礎工事の期間は約10日。解体・移設も簡単で、短期の土地利用にも適している。フィル・カンパニーが一時使用や定期借地契約で土地を借り上げて、建物を建設することも可能。低コストで短期に駐車場の空中を収益空間にすることができるため、オーナーは利回りアップが見込める。構築にかかる手間と費用が少ないため賃料も抑えられ、テナントにとってのメリットも大きい。