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<企業戦略トップに聞く>ランドコム コンサルティング子会社を設立 ビルオーナー向けにサービス提供
2006.12.18 16:13
出店・移転需要データベース化 リノベーション提案などに活用
不動産流動化事業などを展開するランドコム(横浜市西区)は、店舗やオフィスビルのコンサルティングを手掛ける新会社「ランドアイ」を先月設立した。
「当社はこれまで収益物件の開発を通じて、ハード面からの不動産価値の最大化を追求してきました。新会社は、仲介やPMを通してソフト面からの建物価値の向上を目指していきます」(代表取締役社長 青木俊実氏)
新会社は、グループ物件へのサービス提供だけでなく、一般のビルオーナーや法人へのサービス提供を行う。首都圏のサービス業店舗のうち多店舗展開を行う企業の情報や移転の可能性がある企業情報、入居可能ビル情報をデータベース化し、それを元にコンサルティングを実施。従来型の仲介ビジネスと異なり、企業の出店・移転戦略、ビルオーナーの空室発生に伴うコンサルティング型のサービスを提供することで差別化を図る。データに基づいた賃料査定や、応募状況の開示など、テナント決定プロセスに関する情報を提示するため、ビルオーナーは適正賃料を確保しているかどうかの判断が可能だ。また、月額5万円から賃料滞納や立退き問題、相続対策などの法律問題にも対応するサポートサービスも提供。市況レポートの配布や、改修ポイントの指摘なども行う。
「当社はオーナーの立場でビルの開発・リノベーションを手掛けてきたため、セカンドオピニオン的に賃料アップを実現できるプランを提示し、コンサルティングだけでなく、管理まで一貫したサービスを提供することができます」(青木氏)
当初は店舗・オフィスを中心に事業を展開し、将来的には住宅分野にもサービスを拡大する。また、収集したデータベースをもとに、賃貸市場のポータルサイトの開設やモバイルへの物件地図情報配信、ソフト開発などの展開を行う予定だ。