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近畿日本鉄道 再開発の円滑化目指し信託受益権を取得 日本最大級の高さ300mのビル 信託受益権で開発加速図る
2007.11.26 17:14
近畿日本鉄道(大阪市天王寺区)は阿部野橋ターミナルビル土地建物の信託受益権取得を決定した。
同社は平成15年3月に同土地建物を信託受益権化し、阿部野橋ターミナルビル(東京都中央区)に譲渡している。現在、同社は三菱UFJ信託銀行から同ビルを賃借して、駅部分を大阪阿部野橋駅として自社利用している。また、百貨店部分は近鉄百貨店(大阪市阿倍野区)に転貸を行っている。
同社では、現在検討を進めている阿部野橋ターミナルビル整備計画を着実かつ円滑にすすめるため、同ビルの土地および建物に関する信託受益権を取得し、自ら資産化するという経営判断を下したもの。
資産の概要は土地面積が2万39.84㎡。建物は地上12階地下4階のSRC造で、延床面積は15万4055.59㎡。取得価額は770億円。
同社は阿部野橋ターミナルビルの整備事業を通じて、日本最大級となる高さ300mの超高層複合ビル建設を計画している。
整備事業に伴う建て替えが終了した後の同ビルは地上59階地下5階のタワー館へと生まれ変わり百貨店をはじめ、延床面積約6万3000㎡のオフィス、約400室のホテル、美術館等としての利用計画が立てられている。
また、既存部分に関しては新刊として存続する見通しで、こちらは現状の百貨店および駅としての利用が計画されている。