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大林組 アスベスト処理の合弁会社を設立 低コストで無害化処理、一部リサイクルも

2008.09.22 17:57

 大林組(大阪市中央区)は、重点領域である環境分野において、新規事業を積極的に展開していく姿勢を見せており、その一環としてタケエイ(東京都港区)と共同で合弁会社を設立し、事業化に向けた検討を行うと発表した。
 石綿(アスベスト)を含む廃棄物および焼却灰等の溶融無害化処理を主な事業とするもので、両者の技術を結合して、低コスト高温溶融無害化処理を行うもの。国内における石綿含有建築材料の総計は、(社)日本石綿協会によると約4300万トン(昭和46年から平成13年間)と計測されており、今後、建築物の解体等の増加により石綿を含む廃棄物は毎年100万トン超の排出が見込まれている。
 こうした中で、大量の石綿を含む廃棄物が滞留し、不適切処理が頻発して人の健康や生活環境に深刻な悪影響を及ぼす事態が懸念されている。また、埋め立て用地の確保が難しくなっている焼却灰についても、1500℃前後で過熱すると溶融され、人工骨材として路盤材・コンクリート骨材・アスファルト骨材等に再利用することができる。平成23年春頃の事業開始を予定しており、処理能力・事業開始時期等の詳細については、関係官庁の許認可取得をふまえて発表するとしている。




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