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東武鉄道/東武エネルギーマネジメント 国内最大級の省エネシステムを導入決定 天然生林688ha相当分のカーボンオフセット効果
2009.02.23 12:02
東京都墨田区業平橋及び押上地区を含む「東京スカイツリー地区」において、国内最高水準となる省エネ性能を実現する地域冷暖房システム(DHCシステム)及び国内DHCで初となる地中熱利用システムの導入が決定した。熱供給事業法に基づき事業許可を取得した東武エネルギーマネジメント(東京都墨田区)は、東部鉄道(同)の100%子会社である。
現在、東京都墨田区業平橋及び押上地区では、平成24年春の開業を目指し、高さ約610mとなる「東京スカイツリー」を中心とした多機能複合型開発の「Rising East Project」が進行中だ。今回の事業許可により、同地区において省エネルギー、カーボンオフ、ヒートアイランド抑制、防災性及び経済性の向上を目指すこととなる。
システム内の「メインプラント」稼働時の年間総合エネルギー効率は、国内DHC平均値の0・749を大きく上回る1・3以上となるとのこと。
年間一次エネルギー消費量は、従来の個別方式と比較して約43%減少。また、年間CO2排出量は、墨田区全面積の半分に相当する天然生林が吸収するCO2と同等の約2271tを減少する試算となっている。
また、震災をはじめとする大規模災害時には、約7000tの蓄熱槽水を、消防用及び生活用水として提供する。25mプールに換算すると約17杯分。生活用水としては、成人が1日に約30ℓ使用する計算では、約23万人分を確保する。