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シービー・リチャードエリス 賃貸物流施設の空室率発表 新規需要の大幅拡大は困難 賃貸物流施設の空室率発表

2009.04.27 16:31

 シービー・リチャードエリス(東京都港区)は平成21年3月時点の首都圏における賃貸物流施設の空室率を発表した。
 今期の首都圏の大型マルチテナント型物流施設の空室率は、13・6%と前期比1・4ポイントの低下となった。今期は、既存施設からのテナント流出もみられたが、新規供給物件がなく、空室を大きく消化した物件がみられたことが影響して、空室率は低下を示している。テナントサイドの動向としては、景気の先行きに対する不透明感もあり、事業決定を先延ばしする動きもみられ、全般的に鈍化傾向にある。物流拠点の効率化を目的とした統廃合を背景とする大型ニーズは引き続き見られるものの、需要は顕在化しにくい局面にあるという。
 今後は、新規需要の大幅な拡大は考えにくいため、既存施設からのテナントの流出が進むようであれば、今後空室率が上昇する可能性も考えられる状況にあるという。
 また、竣工年別で空室率をみると、竣工1年以上の物件の空室率が大きく上昇を示している。今後も、新規供給が集中した平成20年の竣工物件が含まれてくるため、空室率は更に上昇する可能性が考えられる。




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