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大林組 揺れを50分の1に低減する制震システム開発

2009.06.01 10:44

 大林組(東京都港区)は、建物の揺れを地面の揺れの50分の1に低減する、世界初のスーパーアクティブ制震システム「ラピュタ2D」を開発し、東京都清瀬市の同社技術研究所に建設する新本館に適用する。
 「ラピュタ2D」は、積層ゴムに加えて設置されたアクチュエータ(加力装置)で建物をすばやく動かし、自身の揺れを打ち消す。地震が発生すると、建物と地面に設置したセンサーが揺れを感知し、コンピュータで最適な制御力を求めアクチュエータに指令を発信する。これにより、建物が空中に静止しているような状態を実現することができるのである。
 従来の免震システムでは建物の揺れを地面の揺れの3分の1から5分の1低減することが可能であったが、「ラピュタ2D」では30分の1から50分の1まで揺れを低減することが可能となっている。
 同社では、実際の地震に対する効果を確認するために実証データを蓄積し、顧客への免震・制震技術の適用に生かしていく。




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