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新日本石油 商業施設に環境対応マルチエネルギーシステム設置 低炭素社会実現に寄与

2010.06.14 12:05

 新日本石油(東京都港区)は8日、経済産業省が推進している「次世代エネルギーパーク」に認定された岐阜県の次世代エネルギーインフラ整備構想の一拠点である郡上市の民間商業施設「クックラひるがの」に「環境対応マルチエネルギーシステム」を設置したことを発表した。
 「クックラひるがの」は、様々な店舗やホテルなどを有し、年間30万以上の来場者数を誇る大型の商業施設で、岐阜市は次世代エネルギーインフラ整備構想の位置拠点として位置付けられている。
 同社では、横浜市に設置した「ENEOS創エネハウス」において、太陽光発電や燃料電池、蓄電池などを組み合わせた総合エネルギーシステムの実証を行っているが、そこで得た知見に基づいて、同社が設計し、グループ会社のNIPPOが施工した「環境対応マルチエネルギーシステム」が同施設に採用された。
 このシステムは、太陽光発電(出力3・2kw)、燃料電池(出力0・75kw)、ガスコージェネレーション(出力4・5kw)、および蓄電池(蓄電容量14kWh)で構成されており、消費電力量に応じて、各機器の発電や充放電をコントロールするクリーンで高効率なシステムである。
 そして、同社が開発した創エネモニターシステムにより、電力やお湯の使用状況が店内のモニター画面に表示され、エネルギーの見える化も図っている。
 岐阜県と同社は、同施設において、今後1年間の実証実験を行い、使用量や二酸化炭素削減効果を検証し、最適なエネルギーシステムの構築による低炭素社会の実現に貢献するとしている。




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