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森ビル CASBEE最高評価のSランク認証取得 虎ノ門・六本木地区での複合再開発事業 生物多様性の視点を取り入れた計画
2010.08.09 14:37
森ビル(東京都港区)は5日、同社が参加組合員として参画している「虎ノ門・六本木地区第一種市街地再開発事業」が、建築物の環境性能で評価し格付けする手法のCASBEEにおいて、最高評価となるSランクの公式認証を取得したと発表した。
この再開発事業は港区虎ノ門5丁目、六本木1丁目において行われているもので、合計の敷地面積は約1万5880㎡。街区内は住宅・オフィスの複合棟と住宅棟で構成され、複合棟の規模は地上47階地下4階。2棟の総延床面積は約14万3720㎡となっている。同開発では、国際性・文化性豊かな大街区における新たな複合機能拠点としてのまちづくりが進められている。また、「緑の生活都心」を開発コンセプトに掲げており、土地の高度利用により新たに生み出される空地を広場や緑地として整備し、潤いある都市空間の創出を目指し、開発段階から環境に配慮したさまざまな取り組みが行われている。
緑地計画の作成にあたっては、現況調査や文献調査をもとに設定した在来種や潜在自然植生に配慮し、地域の自然の再生を目指している。その結果、同計画が過去30年間における緑地の価値を大きく上回るものとなり、JHEP(ハビタット評価認証)で、最高ランクである「AAA」の認証を取得している。
さらに、CO2削減にも寄与する省エネ機器の採用、複層ガラス・Lowーe複層ガラスの採用、雨水と雑排水の再利用、住宅棟での免震装置、複合棟での制震装置による高い耐震性能、バリアフリー法の認定取得など、さまざまな取り組みが予定されている。