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飯野海運 新「飯野ビルディング」が満室稼働で開業 環境配慮にも特化した先進的な建物設計「100年先にも愛されるビル」を目指す

2011.10.10 17:15

 飯野海運(東京都千代田区)が、千代田区内幸町にてかねてより開発を進めてきた「飯野ビルディング」は一期工事が完了し、オフィステナントについては満室稼働にて1日に開業を迎えた。また、同日には竣工式および「イイノホール」こけら落とし公演が行われた。
 同ビルの建替え計画の推進にあたっては、「繋ぐ」を開発コンセプトに、旧「飯野ビル」の継承、周辺環境との調和など、「100年先にも愛されるビル」を目指している。建物規模は地上27階地下5階塔屋2階、敷地面積は8027㎡、延床面積は約10万4000㎡となっている。物件の特徴は高い環境性能による大幅な省エネルギーの実現であり、同ビルではオフィスフロアにおけるベース照明としてLED照明の全面採用、デシカント空調の導入、ビル外壁4面ダブルスキンの採用、エコボイドを利用した自然換気といった最先端の設備・技術を導入している。これらの取り組みにより、従来の同規模ビルと比較するとビル全体のエネルギー消費量は46%削減することが可能となっている。
 また、地下部分では新たに隣接するビルとの間に地下通路を設け、周辺の「日比谷シティ」や都営三田線「内幸町」駅と直結。なお、地下鉄3路線が乗り入れる「霞ヶ関」駅との直結は平成26年秋を予定している。
 さらに旧「飯野ビル」から親しまれてきた「イイノホール」が、伝統を継承しつつ新たにカンファレンスセンターを併設し復活。「イイノホール」は旧施設と同様、落語会、邦楽、クラシック演奏会、映画試写会といった催しから、講演会や式典など様々な用途で利用が可能である。同社の発表によれば、カンファレンスセンターも同一フロアに設置されていることから、ホールとカンファレンスの一体利用も可能であるとのことだ。




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