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クマヒラ 鍵管理システム導入のメリットは

2012.06.25 10:43

 創業110年を超える老舗のセキュリティメーカー・クマヒラ(東京都中央区)では、多くの鍵を管理する鍵管理システム「セキュアキーロック」を販売展開している。この6月からニューモデル「セキュアキーロック2.」の販売を開始している。
 同社の鍵管理システムは、非接触のICカードなどにより本人確認を行い、重要鍵の貸出と返却を自動化するもの。「いつ・だれが・どの鍵を持ち出して返却したか」を記録して、鍵の紛失などといった際にも、所在を追及することが容易に出来る。
 「今までこの製品は、データセンターや金融機関といった、高次元のセキュリティを要求されるような施設を中心に導入されていましたが、「セキュアキーロック2.」を販売開始するにあたり、より広い分野において導入が可能ではないかと考えました」
 こう話すのは、企画部の次長・佐伯享氏である。
 佐伯氏は、この鍵管理システムについて、不動産の現場で取り入れるメリットが大きく二つあると説明する。ひとつは多くの棟数を管理するビル賃貸会社や管理会社にとって、鍵管理が簡略化されることで、業務における手間が画期的に省けるということ。もうひとつは鍵管理を管理責任者に任せっきりにするのではなく、鍵の持ち出しを制限し電子記録を残すことにより業務の統制が可能になり、「鍵の管理」だけでなく「企業内部のセキュリティ」をも守ることにもつながるという。またこのことで、急にテナントの内覧希望があった場合に管理責任者が不在の場合にも鍵の持ち出しが可能になり、スピーディーに対応できる。
 「セキュアキーロック2.」では最大480本の鍵の管理が可能で、ネットワークを介すると最大12万1440本まで管理が可能となった。もちろん、入退室管理システムや録画・監視カメラとの連携もできるため、総合的なセキュリティ設備のなかに取り入れることも可能だ。
 「『鍵管理システムのために設備投資するなんて』と、ためらわれる方もいると思いますが、業務の簡略化や企業セキュリティの向上など、建物管理においてさまざまなメリットを提供できる製品だと考えています」(佐伯氏)




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