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豊島区 快適性を損なわない冷房節電術を解説
2012.08.20 11:57
昨夏、福島原発事故による電力不足問題に対して、多くの企業・家庭では積極的に節電対策を行った。しかし、度の過ぎた節電対策で快適性を損ない、作業効率の悪化を招いた例も。
そうした中、豊島区ではオフィスの快適性を保ちながら節電を行うセミナー「わかる! オフィスの快適冷房術」を開催。エアコンを28度設定にしても快適に過ごせるための基礎知識を解説した。
第1部セミナーでは、豊島区清掃環境部環境政策課の岩瀬氏が「知ってナットク!体感温度」をテーマに、実際の温度と体感温度の違いとその仕組みについて解説した。
夏の暑さは気温だけでなく、体感温度に大きく影響される。体感温度は気温と周囲の表面温度の平均値といわれるため、照り返しの強いアスファルトの場合、体感温度は実際の気温よりも高く感じられる。この原理をオフィスに当てはめると、日射により窓面が温められることで、室内の体感温度も変わってくる。そのため、窓面を日射にさらさないようにすることが重要になる。すだれや緑化カーテンにより、外部から日射を防ぐ手段が有効になるという。
また、第2部では東京都地球温暖化防止活動推進センター(クール・ネット東京)の笹岡源蔵氏が「テナントでもできる室内管理の方法」をテーマに、空調による温度ムラをなくすためにサーキュレーターを活用し、部屋内を満遍なく冷やすことで効率的に体感温度を下げる手法を紹介した。