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日本建築家協会/耐震総合安全機構 日本の「耐震」の知見をまとめた一冊

2012.09.03 17:59

 日本建築家協会(東京都渋谷区)と耐震総合安全機構(東京都文京区)は8月30日、東日本大震災で顕在化した建物の構造上の問題、さらに津波や液状化、長周期地震動の諸問題についてまとめた書籍『建築家のための耐震設計教本 新訂版』の発表会を開催した。
 平成7年に発生した阪神淡路大震災に対して、建築を総合的に捉える必要があると認識した日本建築家協会が、構造・設備・建築などの建築関連の各分野の専門家に働きかけ、そこから得た知見を書籍『建築家のための耐震設計教本』としてまとめたものを、今回大幅加筆・修正を加え、東日本大震災後の日本の「耐震」の現在地を解説する内容。
 耐震総合安全機構の理事長を務め、本書の執筆陣でもある中田準一氏は「日本の地震に対する知見が凝縮されたものだと自負。これまで総合的な視点で耐震を学ぶ資料がなかったため、若い世代の建築家の教科書として広めたい」と語るように、本書の特徴は、建築・構造・設備といった建物に関わるすべてのジャンルを踏まえて総合的な耐震化の現状を解説している点だ。また、本書のタイトルは「建築家のための」と銘打っているが「専門家と一般人との知識のギャップを解消することが目的」(中田氏)というように、専門用語を極力排し、読みやすい平易な文章を心がけている。ビルオーナーにとっても建物の耐震化を検討する上で非常に役立つだろう。




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