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ヒューリック 日本橋大伝馬町に誕生したヒューリック新本社ビル内覧会実施

2012.10.01 10:38

 9月19日、ヒューリック(東京都中央区)の新本社ビルが日本橋大伝馬町に竣工。それに伴い、27日に建築・不動産関係者を招待した同ビルの内覧会が開催された。
 新本社ビルは、地上10階地下1階塔屋1階、延床面積7687・9㎡のミッドクラスビルだ。同社のコーポレートスローガン「安心・環境・快適」に基づいた都市型オフィスビルを具現化したもの。耐震、環境、防災等の最新技術が採用され、本社機能だけでなく、いわば同社の取り組みを紹介するショールーム的な位置づけでもある。
 今回の内覧会で注目が集まったのは、最先端の自然採光と自然換気システムによる環境性能だ。マサチューセッツ工科大学と共同開発した自然採光システムは新開発の「アニドリックルーバー」を設置。欄間部分に取り付けた特殊形状のアルミルーバーによって効率よく自然光を取り込み、棒状のアクリル材で広範囲に光を拡散。動力を使うことなく常時、太陽光を室内天井面に取り込むことが可能。天井材に金属パネルを配すことで、柔らかみのある自然光が室内全体に届く仕組みだ。窓周りには太陽光追尾センサーと連動した木製ブラインドやLow―Eペアガラスを導入している。一方、自然換気システムは無風状態でも1時間あたり5回換気量を確保できるシステムを採用。屋上にある計測装置で風量や風向き等をデータ化し、BEMSを通じて自然換気システムと連動させるという。これらの最先端技術に加え、人感・光センサー連動のオフィス内LED照明との運動制御により、CO2排出量は40%削減。中規模ビル初のDBJグリーンビルのプラチナ認証を取得した。
 また、安全性において、3種類の免震装置を組み合わせ、首都直下型地震や長周期地震にも対応した最高レベルの耐震性能を持ち、非常用発電機や太陽光発電と組み合わせて災害時に2階大会議室が災害対策室として機能するなど、防災面もぬかりはない。
 同社は10月1日から同ビルで営業を開始する。




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