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岡村製作所 オカムラが新しいオフィススタイルを提示

2012.11.12 17:33

 ライフスタイルや就業形態の変化がすすむなか、その核となるオフィスのカタチにも変化の兆しが見え始めている。オフィス家具の製造販売などを行う岡村製作所(横浜市中区)が開催した展示会「オカムラGrand Fair 2012」でその現在地を確認した。
 同展示会は11月7日から9日までの3日間にわたって東京・千代田区のホテルニューオータニ内にある同社ショールームで開催。開催に合わせて発表された主な製品はオフィスチェアやワークステーションなど6製品で、来場者は最新のオフィスを体感していた。
 期間中に行われた記者説明会で同社社長の中村雅行氏は「東京23区では今年、大阪では来年にかけて大規模ビルが次々に竣工し、オフィス移転に伴う需要が見込める状況だ。クラウドの発達などにより働き方も変わりつつあるが、『スマートワーク』の実現に向けたソリューションを提案し、他社に差をつけたい」と挨拶。変化するワーキングスタイルに対応したオフィスで、新しい働き方を提案する姿勢を打ち出した。
 同社では企業における共通課題として「イノベーション」「グローバル」「クラウド」「BCP」「ダイバーシティ」の5つを挙げるが、そのソリューションとして「コプレゼンスワーク」を提案する。IT環境の発達などによりどこでも仕事ができるようになった今こそ、人と人とのつながりによって生み出されるクリエイティビティを重要視し、いかに創造的な活動ができるかを主眼においたオフィスづくりをすすめている。例えば「ナレッジサロン」はリラックスした雰囲気の「発想する場」。会議室やミーティングルームというあらたまった場ではなく、カフェのようなくつろいだ空間で創造的な発想を生み出すことを目的としている。
 オフィスは人が働く場から創造する場へと、その役割を確実に変えつつある。その外殻であるビルにも、変化が求められているのではないだろうか。




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