週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

東京商工リサーチ/フィナンシャル・インスティチュート/東急リバブル 地銀・信金などの貸付が不良債権として表面化する可能性も

2012.12.17 12:03

 東京商工リサーチ(東京都千代田区)、フィナンシャル・インスティチュート(東京都港区)、東急リバブル(東京都渋谷区)の3社は、12月4日に合同で「終了目前のモラトリアム法…緊急対策セミナー~モラトリアム法終了に向けて、経営者は何をすべきか~」という講演を東急リバブル本社にて開催した。
 来年3月に終了となるモラトリアム法(中小企業金融円滑化法)の期限を目前に控え、下半期から銀行融資の滞りが生じる恐れもあるので、中小企業の経営に重大な影響をもたらすことが考えられる。そのため、再生のプロフェッショナル集団により、勝ち残る経営者となるうえでのポイントが詳しく解説された。
 なお、同セミナーは3部構成となっており、第一部では「2012年の倒産状況とモラトリアム法終了後の倒産の見通し」をテーマに、東京商工リサーチの取締役情報本部長の友田信男氏がモラトリアム法終了後の倒産傾向および期限切れによって今後どうなっていくのかを中心に講演を行った。
 また、第二部ではフィナンシャル・インスティチュートの代表取締役の川北英貴氏によって「モラトリアム法終了後に向けて経営者が行うべき対策」と題して、モラトリアム法終了に向けて銀行の取り組みならびに経営者が注意すべきことや準備しておくべきことなどについて語った。
 さらには、川北氏は不動産保有企業が考えるべきこととして、必要な不動産と不必要な不動産に分けるべきだという。
 「必要な不動産は守るためにリースバック方式で取り組むことが有効です。リースバック方式の協力者として、知人や親戚の協力者とともに、不動産を保有して賃料収入を得ようとする投資家も存在するため、そういったケースでは東急リバブルの方々がご協力しております。一方で遊休不動産は売却して負債を圧縮するべきだと思います」(代表取締役 川北 英貴氏)
 その他にも、第三部では、セミナー参加者を対象にした無料の個別相談会が実施された。




週刊不動産経営編集部  YouTube