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野村不動産 PMO内に災害対策拠点
2013.03.11 17:11
野村不動産(東京都新宿区)は4月1日、同社が展開する「PMO(プレミアムミッドサイズオフィス)」の10棟目として今年1月に竣工した「PMO日本橋室町」内に、テナント向けの災害対策拠点を開設する。
「日本橋室町」に災害拠点が置かれるのは、同ビルの立地がこれまで竣工した「PMO」シリーズ10棟のほぼ中央に位置しており、どの「PMO」へも交通機関を利用せず駆けつけることが可能なため。建物は建築基準法で定められた耐震基準の1・5倍の構造強度を有し、地下などに約2000人分の食料や水、3日分が備蓄される。2階に設けられた災害用拠点は、平時には「PMO」シリーズのショールームとして機能し、災害時には避難所や救護室などとして活用される。非常用発電機により最大72時間の電力供給も可能。
都心3区を中心に展開されている「PMO」シリーズは、高いグレード感やプレミアム感を付加した中規模サイズのオフィスビルとして高い稼働率を誇っている。同社では「建物=ハードは他社でも同じものが建てられる。管理面や各種のテナントサービス、BCP対応などソフト面での価値向上をさらに強化していきたい」としている。今回の災害拠点設置もその一環で、今後竣工する「PMO」にあらかじめ備蓄倉庫を設ける構想もあるという。