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ティーマックス 「ティーマックス225不動産天気予報」調査 今年上期・下期ともに「くもり」模様が続く
2013.04.01 17:19
不動産デューデリジェンスの実績と調査研究に基づく各種サービスにより、金融機関や機関投資家等の説明責任をサポートする不動産鑑定会社のティーマックス(東京都千代田区)は、不動産市況のリサーチレポート「ティーマックス225不動産天気予報」を発表した。
「ティーマックス225不動産投資予報」とは、J―REIT保有不動産から225物件を抽出し、各基準不動産の現在から6カ月後、6カ月後から12カ月後のNOI(純収益)を予測し、それぞれ前期とのNOI変化率を求めて、指定セグメントに応じたNOI変化率を天気図に見立てて不動産市況の見通しを定性的に表現したもの。今回は昨年12月末時点の天気と、今年上期(1月~6月)、今年下期(7月~12月)の天気予報を公表した。
基準不動産の用途はオフィス、賃貸住宅、商業施設で合計225物件。オフィスはS・Aクラスを中心としたマルチテナントビルが対象となっており、昨年12月末時点の天気は「くもり」で、今年上期、下期ともに「くもり」が続くという予報となった。
同社の分析は次の通りだ。
「最近までの都心部での大型供給や解約、縮小の動きが多かったことを受けてオフィスの空室率は高止まり状態にあったが、経済成長の期待が増すなか、前向きな移転や増床ニーズの増加が見られ、昨年12月末時点の平均稼働率は半年前よりも改善している。これまで下落傾向を続けてきた新規賃料も、ようやく下げ止まりの兆しが見られるに至った。一方で継続賃料はテナント入れ替えや賃料減額等によって緩やかに下落しているものの、依然として新規賃料を上回る水準にある物件が多く、賃料ギャップの解消にはもうしばらく時間を要すると見られる。したがって、オフィス市況が本格的に回復するまでのNOIはやや弱含みで推移すると見られ、当面は『くもり』の予報が続くと予測される」