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ブルースタジオ 築古軽量鉄骨アパートをリノベで活用
2013.06.03 13:37
ビルや集合住宅の再生・リノベーション事業などを手がけるブルースタジオ(東京都中野区)がすすめていたアパートの再生が完了し、5月24日には報道陣にむけた説明会が開催された。
物件は小田急線「経堂」駅から徒歩約7分の世田谷区桜に立地する軽量鉄骨プレハブ造アパートで、竣工は昭和50年。軽量鉄骨工法のアパートは、工期が短縮できコストも低廉なことから1970年代を中心に大量に供給されたが、規模や間取りなども含めて今日の住宅ニーズからは外れつつある。また築年数の経過とともに更新も課題となっているが、比較的手軽に建設できたこともあって小規模の物件が多く、建て替えによる再生に適したものは多くない。このほどリノベーションが完了した「さくらアパートメント」も敷地面積202㎡、延床面積168㎡の2階建てで、戸数は6戸。専有面積も24~36㎡という典型的な軽量鉄骨アパートだ。決して高スペックとは呼べないが高い物件をリノベーションさせることで、競争力向上を実現した。
建物は内装をフルスケルトンに近い状態にし、設備の更新と耐震補強を実施。断熱材も充填し、フラット35の断熱規準をクリアしている。内装は白を貴重としたナチュラルな色使いに無垢のフローリング。壁は一面だけ仕上げがされていないが、これは入居者の好みに合わせた塗装を行うため。室内はすべてワンルームで、賃料は7万8000~12万円。築年数や立地を考えれば安くはないが、すでに複数の引き合いがあるといい、リノベーションの効果を感じさせる。
築年数が経過したアパートのソリューションといえば、設備のリフォームや建て替えが主流だった。大規模なリノベーションによってバリューアップを図るという手法が、軽量鉄骨プレハブ造アパートにも有効であることを提示した、エポックメイキングな物件といっていいだろう。