週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

ニッテツ北海道制御システム リアルタイムな映像と騒音環境に対応 音声通話でコミュニケーションを実現

2013.06.10 14:48

 経済産業省が平成24年度からスタートしたBEMSの補助金制度により、ビルのエネルギーの可視化が進み、設備の見直しや効率的な稼働に貢献している。そうした見える化は、建物などの工事現場でも現在、実現が可能となっている。
 ニッテツ北海道制御システム(北海道室蘭市)は現場作業の映像を現場から離れた監視センターで確認することができる「点検作業支援システム」を開発した。「点検作業支援システム」は音声と動画で繋ぐことで現場とのやり取りの円滑化に貢献。主な特徴として、ユーザーにより簡略化された手順で点検作業シーケンスを作成できるほか、作成した手順に基づき、次に行うべき作業をガイダンスすることが可能なので、点検漏れや点検ミスの軽減に寄与している。導入メリットとして、台紙ベースで管理されていた情報をデータベース化し、任意検索を可能とすることで点検作業の効率化を図るとともに、熟練作業者の整備に関するノウハウなどを作業者と監視側を音声、動画を通して、企業内での人材教育を行うことで早期の技術伝承を支援している。
 また、現場作業者はNEC(東京都港区)が展開する、携帯型音声・画像配信端末の「VIcommunicatorⅣ-10」とヘルメット搭載タイプのカメラなどを装着することでハンズフリーのまま作業者目線の映像を伝送し、現場の状況を録画・録音することが可能だという。さらにはCPSで作業者の位置を表示できるうえ、複数作業者の配置の確認や現場からの距離を把握することを実現している。
 その他にも、ニッテツ北海道制御システムが取り扱う「Sound Plug」により騒音環境下でのコミュニケーションができるとのこと。イヤープラグを装着したまま無線・携帯電話などでのコミュニケーションをサポートしている。また、咽頭マイクと組み合わせることで更なる環境悪化にも対応が可能となっている。
 なお、ニッテツ北海道制御システムは、東京ビックサイトにて開催された「スマートフォン&モバイルEXPO春」に出展。ニッテツ北海道制御システムの計算機・通信制御部の川端洋樹氏によると、「今回はNEC様のご協力をいただき、当社の各種計測技術にスマートフォン・モバイル技術を取り込んだ商品やシステムをはじめ、工場作業者への迅速な情報伝達のツールとして点検業務・品質管理業務の支援端末など色々な場面でご活用いただける商品を展示しており、参考出品として『点検作業支援システム』はご紹介いたしました」と語った。




週刊不動産経営編集部  YouTube