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近鉄百貨店 ハルカスで百貨店が先行オープン
2013.06.17 17:33
今月13日、大阪市阿倍野区で建設がすすむ超高層ビル「あべのハルカス」の核テナントである「あべのハルカス近鉄本店」が先行オープンした。
今回オープンしたのは「あべのハルカス」の地上14階から地下2階までを占める「タワー館」。隣接する現在の店舗「近鉄百貨店阿倍野店」は改装に入り、「ウイング館」として今年秋から順次オープンし、来春グランドオープンを迎える予定。両館開業後の売場面積は10万㎡となり、売り場面積は日本最大。年間来客数は改装前の約1・5倍となる4500万人、売り上げは1450億円を見込んでいる。
新しい「近鉄本店」はメーンターゲットをアクティブシニアとし、さらに40~50代の女性とOL層をこれに加える。また新たなターゲットとしてファミリー層や若い女性、さらに駅直結であることを生かし、駅を利用するビジネスマンも想定している。売り場面積の割合は百貨店が60%、専門店が40%とし、幅広い客層をカバーする「フルターゲットストア化」を標榜している。
物販と非物販(サービス)の売場面積比率は物販が75%、非物販が25%。百貨店とコミュニティの機能を融合させ、顧客に「新しい『行き場所・居場所』」を提供するという。館内全体で「街のような場」を構成し、店内滞在時間日本一を目指している。
「あべのハルカス」は延床面積約30万6000㎡、敷地面積約2万8700㎡で、地上60階地下5階、高さ300mは日本一となる。百貨店のほかホテルや美術館、オフィスなどが入る予定で、平成26年春にグランドオープンを迎える。