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関電不動産 「宇治電ビルディング」の建て替え工事を実施 耐震・省エネルギーなど機能性とデザイン性を両立
2013.07.15 17:34
関電不動産(大阪市北区)は関西電力グループのデベロッパーとしてオフィスビル、分譲・賃貸住宅、商業施設、土地活用など不動産に関する様々な事業を展開。同社では高等・地方裁判所や法務局などがある西天満エリアにおいて所有している「宇治電ビルディング」の建て替え工事を平成24年10月から実施し、完成は平成26年秋頃を予定している。新築ビルは延床面積2万104・90㎡、地上13階地下1階塔屋2階の建物が建設され、1・2階が店舗・物販・飲食店、3階より上はオフィス仕様となっている。
「歴史的な建築物である『宇治電ビルディング』の意匠を一部継承し、新築ビルは下層階をタイル張り、上層階をガラス張りにデザインしております」(ビル事業室 ビル事業グループ 中元 敦氏)
なお、新築ビルではオフィスフロアを利用する入居者のビジネスニーズに即し、基準階は1フロア325坪の開放感ある無柱空間を整備しているほか、グリッド式システム天井を取り入れることでビジネス形態にマッチしたフレキシブルなレイアウトにも応じることが可能だとのこと。また、近年、オフィスビルに求められる耐震機能は建築基準法で定められた構造耐力の1・25倍の耐震性能を確保し、緊急地震速報システムも取り入れている。さらには、停電時への対応として、連続48時間運転可能な非常用発電機の設置や供給信頼度の高い高圧本線・予備電源2回線受電方式を導入し、1回線が不通になった場合でも他回線からの受電ができるという。
その他にも、次世代型の執務空間として、フロア中央に位置する光庭により自然採光や自然換気を促進するとともに、屋上部分に太陽光発電のパネルを備えているなど環境に配慮した計画となっている。
「当計画では、全館LED照明器具の採用やカーテンウォールと一体となった縦型フィンが日射を抑制し、Low―e複層ガラス、簡易エアフローシステム、遮熱ブラインドで空調負荷の少ないオフィス環境を実現しています。オフィスワーカーの方々に喜んでいただけるものと確信をいたしております。多くのお客さまからのご紹介、お引き合い、心からお待ち申し上げております」(同氏)