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東京建物/大成建設 豊富な緑「大手町の森」擁する「大手町タワー」が一時竣工
2013.09.02 16:38
東京建物(東京都中央区)および大成建設(東京都新宿区)は、千代田区大手町一丁目において東京プライムステージが開発を推進している「大手町タワー」が、8月30日に一次竣工したと発表した。この「大手町タワー」の開発により、東京メトロ東西線「大手町」駅のコンコースが拡幅およびバリアフリー化され、大手町地区の地下ネットワーク機能の向上が図られるほか、同物件は日本政策投資銀行による環境認証制度「DBJ Green Building認証(プラン認証)」の最高ランクである「プラチナ」の認証を受けている。
同物件の建物規模は地上38階地下6階塔屋3階、敷地面積は1万1037・84㎡で、延床面積は約19万8000㎡。最大の特徴は、敷地全体の約3分の1に相当する約3600㎡におよぶ緑化スペース「大手町の森」である。これは「都市を再生しながら自然を再生する」という今回の計画の開発コンセプトを具現化した、都市開発における新たな試みとなっている。
樹木や地被類については、大手町というエリアの地形区分(地質の特性など)、気候区分(風土に合った潜在自然植生など)を考慮して選定し、200本以上の高木を配している。また、日本を代表するビジネス街に「本物の森」を再現するために「プレフォレスト」という手法を活用。千葉県君津市の山林約1300㎡に、土の起伏やコンクリートスラブの勾配、樹木の密度や種類など、「大手町タワー」の計画地と同等に施工を行い、植物の生育状況や適切な管理方法など約3年にわたる検証を経て、「大手町タワー」敷地への移植が行われている。