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【福岡】夢屋 地方と中央異なる清掃事情 東京の講習会定期的に参加
2013.11.11 17:28
中央と地方など、ところ変わればさまざまな違いが生じることは特段珍しいことではないだろう。「福岡ヤフオク!ドーム」をはじめ、福岡を中心にビルや店舗の清掃事業を展開する夢屋(福岡市早良区)の専務取締役、毛利敏徳氏によると、地方で清掃業務を展開するにあたってのメリット・デメリットは次のように話していた。
「まず一番大きな違いは、地方の方がより駐車場設備が充実していることから、大型の車両で現場に行けるということが挙げられます。そのためより大きな清掃機材を持ち込め、作業を高効率化できることがメリットと言えるでしょう」
毛利氏は、清掃技術の講習会などで時折東京を訪れており、毛利氏は、やはり東京と地方には情報のタイムラグや量の違いが存在することを感じているという。
「東京の講習会に来ると、新しい技術や海外の商材などに関する情報の多さを実感します。それが福岡に浸透するまでには時間を要してしまいます。かかってしまった時間の間に、福岡に届かなかった情報や技術も数多くあるのだと推し量っています。福岡で2年前に多くの人が興味も示さなかった情報や技術について、現在では関心を集めているということもあります」(毛利氏)
ビル経営における多くの部門でのコスト削減が進むなか、清掃コストに関しても、コスト削減が進んでいることは東京・地方に限らず共通する傾向だと毛利氏は話す。
「私たち地方の人間でも、東京での状況から清掃コスト削減の波が来ることは数年前に予測していた業者がいくつかありました。私が5年前に入社した当時から清掃コストの相場は右肩下がりになっていましたが、当社でも当時は、例えば洗剤の代わりに清掃にアルカリ電解水を使って、後処理を簡単にするなど、清掃コスト削減に対抗するいろいろな手法の導入を行ってきました」(毛利氏)
インターネットが普及して、東京の情報も簡単に手に入れられるのではないか?と考えられるが、毛利氏は「清掃は現場作業なので、単なる情報としてだけではなく、実際に『これをするとこうなる』というような反応を見ることが必要だと思います。東京の講習会で全国の清掃業者が集まることも、貴重な機会だと感じています」と語った。