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リレーションズ 大学・観光地で普及が進むサイクルシェア オフィスビルへの普及を狙う 既存ビルにも簡単に開設
2013.12.02 16:03
平成24年に横浜国立大学のキャンパス内で運用実験が行われ、今年4月から横浜国立大、千葉大、熱海市等で運用が始まっているのが、リレーションズ(東京都渋谷区)が提案するシェアサイクルシステム「COGOO(コグー)」だ。借りた駐輪場以外でも自転車を返却できる新たな自転車インフラを「サイクルシェア」と呼ぶが、欧米ではすでに定着しているこのシステムを導入した形だ。
同システムは、自転車の荷台に取り付けられた端末と、駐輪拠点に取り付ける小型の中継器のみで構成され、駐輪ラック等の大規模な設備は不要。事前に登録した携帯電話やスマートフォンから暗証番号を取得し、自転車の荷台に搭載された端末に入力すると自転車の鍵が取り外せる。この鍵で自転車のロックを外せ、乗り終わった後にロックして鍵を端末に装着するため、無人で自転車を貸し出すことが可能になる。
「貸出時と返却時のデータは自動的に中継器に蓄積され、誰がどこで借りて、いつ返したのかを把握できるため、盗難や紛失、故障時の責任の所在が明確になります。また、料金形態も自由に設定できるため、個々のニーズに見合った運用が可能になります」(取締役 深沢 一創氏)
この画期的な自転車インフラを今後はオフィスビルに普及させようというのが同社の狙いとなる。オフィスビルで自由に使えるシェア自転車があれば食事や訪問先へのアクセス利便性が大幅に高まる他、災害時の「足」としても活用することができる。現状のオフィスビルでは駐輪スペースに限りがあり、仮に駐輪場を増設しようとしても大規模な駐輪ラックを導入するため、コスト負担が莫大になる。しかし、同システムは大規模な駐輪ラックは不要で、導入コストは約4分の1程度に抑えることができる。また、駐輪場所の配置転換や撤去も簡単に行えるので、既存ビルへの導入も比較的簡単に行えるのだ。ひいては、テナントサービスとして活用することで競合ビルとの差別化に繋がるはずだ。