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シュナイダーエレクトリック/双日ほか 産業用デマンドレスポンス実証事業をスタート

2013.12.02 15:56

 シュナイダーエレクトリック(東京都港区)と、欧州最大のデマンドレスポンスアグリゲーターであるエナジープール社(本社・フランス)、双日(東京都千代田区)の3社は、東京電力管内にて産業用デマンドレスポンスの実証実験を開始した。この事業には、双日が幹事法人、シュナイダーエレクトリックと東京電力が共同事業者、エナジープール社がシュナイダーエレクトリックの委託受託者として参画。新エネルギー導入促進協議会が公募していた、デマンドレスポンスに関する「平成25年度次世代エネルギー・社会システム実証事業費補助金」の第三次公募において採択されたものである。これに合わせ、3社は11月28日、千代田区大手町の「サンケイプラザ」にて記者説明会を開催した。
 産業用デマンドレスポンスは、産業系電力需要家の大きな電力需要抑制の可能性をアグリゲート(束ね)し、電力会社に提供することによって、夏や冬のピーク電力需要対応、発電所の計画外停止の際の予備力、再生可能エネルギーにより生じる供給力の乱高下に対する調整力などの、電力会社の電力需給バランス管理を補助し、産業系電力需要家に対しては抑制した電力に応じて報奨金を提供することにより、電力コストの削減に貢献するというもの。電力需要が集中しやすい夏場や冬場などで、需給バランスを調整する方法としては、電力会社側が新たに発電所を建設するなどして出力の増強を図る方法が考えられるが、米国内での試算によれば、起動しやすく強力な電源の建造費が1kWあたり約800ドル必要であるのに対し、デマンドレスポンスを実施するためのシステム構築費は1kWあたり約400ドル程度で実現可能と、環境に優しく経済性にも優れた手法であるといえる。
 今回の実証事業は、エナジープール社がフランス・ベルギー・イギリスで提供する産業用デマンドレスポンスモデルを、日本に適合したモデルに設計し、技術的・経済的に最適で持続可能なモデル構築のための検証を行うもので、本年11月から来年3月までの準備期間を経て、平成27年3月まで実証事業が実施される。シュナイダーエレクトリック、事業戦略統括部ディレクターの坂田伸一氏は、「電力会社からの電力消費抑制に関する要請から実際の抑制行動までの時間は、契約先である需要家の削減可能量によって異なりますが、複数の需要家と契約することで季節や時間帯に関わらず迅速に電力消費の抑制につなげることが可能です。今回の実証事業では、最大約5万kWの電力消費抑制を見込んでいます」と述べています。




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