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ダイワサービス 災害発生時に「自助力」を高める宅配天然水サービス
2014.01.13 17:08
大和ハウスグループの建物管理会社であるダイワサービス(大阪市西区)は、創業30周年を迎えた昨年から無料でレンタルできる宅配天然水サービス「EMISUI(えみすい)」の販売を開始。災害に強い建物管理を目指してきた同社ならではの取り組みである。
「東日本大震災発生時に、電気・水・情報が遮断され、明かりがないという危険な状態に陥りました。単純に救助を待っているだけではなく、『自助力』を高めることが求められています」(同社 ファシリティマネジメント事業部 事業部長 宮武 伸行氏)
その一環で誕生したのが宅配天然水サービス「EMISUI(えみすい)」だ。同サービスの最大の特徴は、停電時でも稼働する非常灯自動点灯システムと防災用備品保管スペースを備えている点だ。日常は冷水、温水が出るウォーターサーバーとして活用するが、いざ停電時には非常用LEDライトが点灯する。これにより、停電時の暗闇の中でも目印となる明かりがあるので、まずはウォーターサーバーまでは辿りつくことができる。そして、サーバー下部の収納スペースに防災用グッズを収納しておけば、すぐに使用することができる。
「従前は、防災用リュックにまとめていますが、緊急時にどこにしまったかわからなくなってしまいます。いざという時に使えないのは『自助力』と呼べません」(宮武氏) ターゲットは分譲マンションを想定。ウォーターサーバーを導入することで、要救助者を実質的に減らすことができる。ひいては、『自助力』のあるウォーターサーバー利用者の『共助力』を高める。