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サンシャインシティ 「サンシャイン60」で長周期地震動対策工事を実施
2014.03.10 13:55
サンシャインシティ(東京都豊島区)では、巨大地震が発生した際に予想される長周期地震動に対する安全性を一層高めることを目的に、豊島区東池袋の超高層ビル「サンシャイン60」において、新たに開発されたダンパを含む3種類のダンパを組み合せる日本初の工法で、長周期地震動対策工事を実施する。工事の設計監理は三菱地所設計(東京都千代田区)と鹿島建設(東京都港区)で組織される「サンシャインシティオフィス棟長周期地震動対策工事実施設計・工事監理共同体」、施工は鹿島建設が行い、平成26年3月中旬に着工、平成28年9月末の竣工を予定している。
今回の工事では、ビル側面の避難バルコニー部に「HiDAX―e(高性能オイルダンパ)」と「ハニカムダンパ(鋼製弾塑性ダンパ)」、コア部天井内の梁に同物件のために新開発された「S―Lockダンパ(変形制御ダンパ)」の、合計3種類のダンパを効果的に配置するダンパ組み合わせ工法が、国内で初めて採用される。工事は建物共用部での施工が中心となるため、専有部への影響を最小限に抑えられることが大きな特長となっている。
「サンシャイン60」は既に新耐震設計基準により設計された建築物と同等以上の耐震性を有しているが、東日本大震災発生以前から検討されてきた長周期地震動対策工事を実施することにより、建物の安全性を更に高め、今後も引き続き震災・災害対策の強化に努めるとしている。