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日本ビルディング協会 神楽坂に一際目を引くデザイナーズビル誕生
2014.03.17 11:29
東京・神楽坂に、ひときわ目を引く商業ビル「The Room神楽坂」が誕生した。
打ち放しのコンクリート、強化ガラス、ステンレス金具で構成されたスタイリッシュな同ビルを手掛けたのは、不動産開発・コンサルティング事業を展開する日本ビルディング経営企画(東京都杉並区)だ。神楽坂通りに面したファサードには外部階段を配し、手すりはすべてガラス。さらに階段のステップ部分は渋いメッキを施している。さらに、イタリアンブルーに配色した「The Room」の大きな電飾看板を設置し、高い視認性を誇っている。 同ビルを手掛けた日本ビルディング経営企画は、自社で建設部門を有し、「ARK HOUSE」のブランド名で高級レジデンスの開発を行うほか、富裕層を顧客に注文住宅・賃貸併用住宅・クリニック併用住宅・自社ビル・クリニック等の開発、さらに不動産の売買仲介等を展開している。同社の開発コンセプトは一貫しており「自社開発物件には必ずデザイナーを起用する」ことだ。
「多くの受賞歴がある建築家の藤吉秀樹氏に設計を依頼し、コンクリート・ガラス・金属のスタイリッシュな商業ビルを実現しました」(高野 千生氏)
完成したビルは地上8階地下1階。基準階(2~7階)は43・63㎡だ。1、2階には同社の営業拠点となる「The Room神楽坂店」が事務所を構え、イタリア製高級家具「カッシーナ」を配した店内には「おもてなし用」のキッチンやワインセラーまで完備している。ちなみに8階には約10㎡のペントハウスを開設し、クライアントの応接に活用している。
賃貸部分は地下1階、地上2階~7階でスケルトン渡し。竣工前からすでに入居依頼が殺到しているため、入居者の選定基準を上げざるを得ない状況だという。
「成約ベースを坪3万円に設定し、相場よりは若干高めですが、当ビルのグレード感と立地が評価された結果といえるでしょう」(高野氏)
狭小地の多い神楽坂はこれまで開発が進んでいなかったが、以前より同社は神楽坂通りの土地取得を検討しており、2年前に同地の売却話が浮上し、即日購入した。取得金額は相場よりも高く、ある地元不動産会社は「この取引で神楽坂の地価相場が引き上げることに繋がったのでは」と指摘している。事実、それまで売却話が皆無だった神楽坂通りで、すでに2件の開発が行われているなど、神楽坂活性化の起爆剤ともなったようだ。