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三井不動産 日本橋室町が一大商業ゾーンに「COREDO室町2、3」開業

2014.03.24 10:32

 三井不動産(東京都中央区)が中央区日本橋室町において複数の地権者と共同で5つの街区にわたる大規模複合開発「日本橋室町東地区開発計画」を推進する中、今月20日に商業施設「CREDO室町2」、「COREDO室町3」が開業。これと併せて、先行開業していた「COREDO室町」、「日本橋三井タワー」の商業ゾーンを大幅リニューアルし、4施設全体の店舗数は113を数える一大商業ゾーンを形成することになった。
 17日に実施した施設内覧会・記者発表会の場で、代表取締役副社長執行役員の飯沼喜章氏は「今回の商業エリアにおいては、日本各地の銘店・老舗を誘致し、かつての日本橋の賑わいを取り戻し、街歩きの楽しさを演出することをテーマに取り組んでまいりました」と抱負を語ったように、同開発は日本橋に不足していた「魅力」を補完し、より幅広い来街者を誘致するのが狙いだ。
 商業開発のコンセプトを「賑わいのある通りづくり」、「食の新提案」、「夜の賑わい再生」、「ライフスタイルショップの誘致」といった4つのキーワードに集約。通りづくりでは、中央通り沿いの「日本橋三井タワー」の1階部分をオープンテラスにリニューアル。桜並木が続く江戸桜通り沿いには飲食店を配置し、晴天時には店舗をオープン化する。また、今年秋頃に完成予定の福徳神社へ向かう仲通りの電線を地中化し、石畳を配したことで、日本橋らしい「そぞろ歩き」を楽しめるようになった。
 食の新提案では、日本橋で「食」の文化を発信することを目的に老舗店舗や有名レストランが新業態店舗を出店させた他、全国各地の食の銘店を集積。夜の賑わいを再生するため、深夜営業店を増やしている。また、「COREDO室町2」には全9スクリーン、約1800席を備えた大型シネマコンプレックスを開設し、週末はレイトショーを実施する。
 日本橋初出店となる「無印良品」をはじめ、素材のよさや物作りの良さを伝える生活・ファッション雑貨店も充実させることでライフスタイル店の誘致にも力を入れている。こうしたコンセプトにより、日本橋に訪れる30代~40代をコアターゲットに据えつつも、より幅広い世代が楽しめる街として大きく生まれ変わろうとしている。




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