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弘前市 弘前城で100年ぶりの石垣大修復工事
2014.04.14 14:44
桜の名所として全国的に有名な弘前城では現在、約100年ぶりとなる石垣大修理に向けた準備を進めている。
前回、石垣工事を実施したのは1896年。天守台下の石垣が崩落したため、同年に天守を西側に曳屋し、翌年には一旦修復が完了したが、すぐに天守台北側の石垣が崩落したため、最終的に修復を終えたのは1916年だった。
今回の工事期間は全体で約10年を要する大規模工事である。弘前市は石垣修理に伴い、曳屋工法を用いて弘前城天守を北西70m移動させると発表。曳屋工事は来年夏頃に開始予定で、現在の場所に戻すのは早くても5年後だという。
同事業は弘前城本丸の石垣に以前から膨らみが確認されており、修理の方向性について検討されてきた。検討の結果、天守台南面約10m、東面約100mの範囲で石垣修理を行うことに決定した。今年秋頃には天守の下の内濠を埋め立て、天守曳屋工事のための仮設基礎を設置する予定。このため、内濠の水面に映る天守と桜、水面に浮かぶ花筏といった光景は今年の「弘前さくらまつり(開催期間は今月23日~5月6日)」後には長期間見ることができなくなる。