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アドバンス・レジデンス投資法人 住宅系Jリートで国兄最大級の資産規模4176億円 都心部中心のポートフォリオで長期安定的なリターンに期待

2014.06.30 13:58

 アドバンス・レジデンス投資法人(東京都千代田区)は、旧アドバンス・レジデンス投資法人と日本レジデンシャル投資法人の合併により誕生した、伊藤忠グループをメーンスポンサーとする賃貸住宅に特化したJリート銘柄だ。今年6月現在で保有する物件数は東京都心部を中心に221物件、賃貸可能戸数は1万9078戸、資産規模4176億円と住宅系のJリート銘柄では国内最大級の保有資産規模を誇る。今年1月末期の分配金支払後において分配準備積立金残高337億円を有し、同積立金の活用により今後も長期安定的が見込まれる。
 保有物件はシングル・コンパクトタイプが全体の約75%を占め賃料は10万円未満が約半数、最寄り駅から徒歩5分以内の好立地物件が多いことから、稼働率は合併以降平均して95%以上の高い水準を維持し続けている。同投資法人の資産運用会社であるADインベストメント・マネジメント(東京都千代田区)代表取締役社長の高坂健司氏によれば、保有物件は全て新耐震基準あるいは同等の安全性を確保して、安全性に優れているとのこと。また競争力向上の取り組みとして社内に一級建築士を有する専門部署を設け、修繕やバリューアップ工事の企画を自社で行うことに強みを持つそうだ。
 同投資法人の投資主は証券会社を含む金融機関が保有口数全体の6割を超える保有口数を有す。次いで外国法人、個人投資家。高坂氏は「人口の減少が問題視される一方、東京都心部では今後も学生・サラリーマンの単身者を中心に人口が増加を続けると予測されています。当法人で保有する物件の多くを占める住戸タイプや立地は今後も高いニーズに支えられ、高い稼働状況を維持することが予測されます。高い稼働率に裏付けされた長期安定的なリターンが期待できる住宅特化型のリート銘柄として更に多くの方に周知を促していきたいと考えています」としている。




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