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リビタ 横浜ランドマークタワーに大人の「部室」誕生

2014.06.30 13:57

 横浜みなとみらい地区の複合施設「横浜ランドマークタワー」内の造船所跡を活用した「ドックヤードガーデン」に、新しいスタイルのシェアスペース「BUKATSUDO(ぶかつどう)」がプレオープンを迎えた。グランドオープンは今年10月を予定している。
 同スペースのプロデュース・運営を行うのは既存建築物のリノベーション事業を展開するリビタ(東京都渋谷区)。ドックヤードガーデンを所有する三菱地所(東京都千代田区)から活用を委託された横浜市がスペースを借り受けて事業者を選定。提出案が採用されたリビタに貸し出して運営される。
 スペースはドックの地下に位置しているため、アプローチ導線や視認性にやや難があり一般的な事務所や店舗では収益性に疑問符が付く。この隠れ家的な立地についてリビタでは「家でも会社でもない『サードプレイス』としてのポテンシャル」に着目し「大人の部活」を標榜するシェアスペースとすることで従来に無い空室活用につなげたい考え。
 同社常務取締役の内山博文氏は「遊休不動産の活用が課題となっているなか、オフィス・商業施設につづく第3の不動産活用と位置付けている。このノウハウを提供し、地方の活性化や全国の公共施設の再生モデルとなることを目指している」と話す。
 スペースは時間貸しの「レンタルスペース」、月額課金の「ワークラウンジ」と「部室」から構成されている。レンタルスペースとして用意されているのはセミナーや各種のイベントに使用できるホールやアトリエ、音楽スタジオ、調理器具や食器を備えたキッチン、ラジオ放送にも使用可能なブースなど。様々な趣味活動やワークショップ、友人同士の集いなどに使用されることを想定している。
 全60席が用意されたワークラウンジは個人事業主向けのレンタルオフィスとして、またオフィスワーカーの自習室やワークスペースとしての使用を想定。ミーティングスペースも設置されており、幅広く活用できそうだ。
 同スペース最大の特徴でもある部室は現在14室を用意。広さは約10㎡から20㎡ほどで、使い方は自由。リビタでは「メンバーが日常的に集い、活動できる場」と位置付けており、学生の部活動の部室のような使い方を想定している。
 今後は10月のグランドオープンに向けて同スペースの使い方を考えるセミナーや「部活」設立に向けたワークショップなどを順次開催し、活動の活発化をうながしていくという。




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