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HPC統合医療研究所 簡単・便利に健康状態を測る診断システムの普及を目指す

2014.06.30 13:46

 病気になりにくい健康な身体を目指す医学として注目を集めている予防医学。自身の身体の状態を正確に知るための人間ドックや健康診断なども予防医学の一つとされているが、検査項目は多岐にわたり、頻繁に受診することは難しい。より簡単に、便利な方法で自身の健康状態を把握できるシステムとして、HPC統合医療研究所(横浜市都筑区)は「簡便検診システム」を開発。不動産業を展開するセブンエイト(神奈川県海老名市)と協力しながら、公共施設や商業施設、ビル・マンションなどでの普及を目指し訴求活動を行っている。
 「簡便検診システム」とは、「血圧・血流」、「体組成」、「肌年齢」、「心と身体のバランス」、「脳年齢」と、それぞれ専用の測定機器を用いて検診を行い、これらの検診結果をもとにタッチパネルで検診結果のレポートや健康増進に向けた生活改善プランなどを提案する「統合診断」からなる検診システムである。利用者は診断したい項目のみ機器を用いて検診を受けることが可能で、診断にかかる時間は数分程度。同社の園田俊司氏によれば、各項目とも数百円程度で受診することができ、わずかな待ち時間などを活用して利用することができるという。
 「心身のバランスやリラックス度を測定するコースでは、測定結果によって過度なストレスを蓄積している場合にカウンセリングや脳内の扁桃体に届くツボを刺激してリラックスを促す『タップ療法』の施術を提案しています。なお、受診した利用者のデータは当社のホストコンピューターで一括管理します。『簡便検診システム』は市役所などの公共施設や病院・薬局、ショッピングセンターといった施設に設置して空き時間に利用して頂けるほか、フィットネスジムや高齢者住宅、ビル・マンションのエントランス部などの設置も想定しています」(園田 俊司氏)
 園田氏によれば同システムは会員制を目指しているとのことで、利用者は会員登録を行い定期的に受診することによって自身の健康状態を随時把握できる。また、受診データで異常が見られれば提携の病院やクリニックによる本格的な診断までのサポートも同社では行うという。なお、会員以外でも同システムを受診することは可能だが、価格やサービスといった点で会員との差別化が図られるという。直近では自治体主導で行われている健康推進施策の一環として同システムを取り入れるケースも出始めているとのことで、園田氏は「自分自身の健康状態を知るための第一歩として、簡単・便利に検診ができる『簡便検診システム』の様々な施設への導入を促していきたい」と述べている。




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