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三菱地所/IHI 「(仮称)豊洲3-2街区ビル計画」竣工

2014.08.25 11:28

名称は「豊洲フォレシア」に決定
 三菱地所(東京都千代田区)とIHI(東京都江東区)は今月21日、東京都江東区豊洲3丁目で開発を進めてきた「(仮称)豊洲3―2街区ビル計画」が竣工したことと、名称を「豊洲フォレシア」に決定したことを発表した。
 この計画は、近年大きな注目を集めている豊洲地区において三菱地所とIHIが共同事業として行ってきた計画としては「豊洲フロント」(平成22年竣工)に続く2件目となる。
 「豊洲フォレシア」は、晴海通りに面し、東京メトロ有楽町線「豊洲」駅より徒歩1分という交通利便性に優れた立地にあり、1階が店舗、2~16階が事務所となっている大規模オフィスビルである。1階店舗部分は今月28日にグランドオープンする。  事務所部分の基準階フロアは貸付有効面積約1390坪、奥行き約18~19mとなっており、レイアウト効率に優れたセンターコア(設備や機能を中心に据えた間取り)の執務空間だ。大規模な集約移転のニーズにも対応する。
 環境配慮として敷地面積に対し約44%の緑化率を確保し、豊かな緑=「forest」に囲まれた建物という意味を込めた造語「foresia(フォレシア)」が、建物名の由来である。自然エネルギーを積極的に利用するためのヴォイド空間を設けて外気や自然光を取り入れるほか、国内の大規模オフィスビルで初めてリチウムイオンを用いた電力需給のピークカットにも取り組むとしている。
 また、BCP対応を強化する昨今のテナントニーズに応えるために、耐震性能を向上させる基礎免震構造、72時間稼働が可能な非常用発電機、水害などによる浸水に備えてビルの機関設備を2階レベルに配置するなど、さまざまな防災機能を取り入れている。
 「豊洲フォレシア」が竣工したことにより、豊洲2・3丁目地区の再開発はおよそ9割が完成したことになる。特に地区の中央を貫く晴海通り沿いにおいて業務機能の連続性が高まることにもつながり、ビジネスセンターとして注目が集まることに期待が高まる。




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