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大和ハウス工業 「旧神戸瓦斯本社」の歴史引き継ぐ分譲マンション

2014.08.25 11:08

 大和ハウス工業(大阪市北区)は22日、神戸市中央区において分譲マンション「プレミスト神戸ハーバーレジデンス」の開発に着工した。
 同マンションは、歴史ある「旧神戸瓦斯本社」跡地に建設され、当時の建物デザインを踏襲し、歴史の面影を残す設計とした。神戸の歴史ある街並みに調和する、ステイタスと生活快適性、交通利便性を提供する。
 昭和12年に建設された旧神戸瓦斯の本社ビルは地上5階地下1階、鉄筋コンクリート造、延床面積4767㎡。関西を中心に活躍した建築家の渡辺節氏が設計を行い、当時としては最先端のステンレス扉のエレベーターや螺旋階段等を設置。昭和20年3月の神戸大空襲や阪神・淡路大震災の際も建物は倒壊を免れ、街のシンボルとして親しまれてきたが、建物を所有していた大阪ガス(大阪市中央区)が平成25年11月、老朽化を理由に大和ハウス工業に売却され、分譲マンションを開発する運びとなった。  新たに建設されるマンションは地上15階、鉄筋コンクリート造、延床面積1万4118・03㎡、敷地面積1345・79㎡。最大の特徴は前述したように歴史ある「旧神戸瓦斯本社」の建物デザインを踏襲した点にある。アール形状の壁面と連続窓が印象的な外観デザインをマンションの外観に取り入れた。エントランスには「旧神戸瓦斯本社」で使用されていたエレベーターのステンレス扉を展示。床の一部には市松模様のタイルを配置している。
 歴史性を維持すると共に、最先端の技術も多数導入している。通信機能付電力メーターである次世代電力計「スマートメーター」を導入し、使用した電力量をリアルタイム(30分毎)で「見える化」を推進。年間約10%の電力使用量の削減が見込まれる。また、電力会社等から高圧電力を一括受電し、各戸に配電することで、個別契約より電気料金が約5%安い電力を入居者に提供することが可能だ。その他、カーシェアリングや食品留め置きサービス、最新鋭の防犯システム等を採用している。




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