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大林組/サンコーテクノ 樹脂接着系あと施工アンカーのリニューアル技術を開発

2014.09.15 14:21

 大林組(東京都港区)とサンコーテクノ(千葉県流山市)は、樹脂接着系あと施工アンカーのリニューアル技術を共同開発した。  高度経済成長期の大規模なインフラが老朽化し大更新時代を迎えようとしている今、適切な維持更新によるインフラ構造物の長寿命化が喫緊の課題となっている。それに伴い、さまざまな付帯設備の固定に用いられるあと施工アンカー工法についても、設計・施工・維持更新時における信頼性の向上が求められている。
 あと施工アンカーを更新する場合、アンカー孔を傷つけずに劣化した既設アンカーを引き抜くことが難しいため別の位置に新たなアンカーを打設して設備を固定し直すのが一般的だ。しかし、この方法では設備固定用金具の形状変更や設備自体の位置の移動、それらに伴う配線・配管といった周辺設備の変更が必要となることに加え、孔(あな)の開け直しに伴う躯体損傷のリスクの発生といった課題があった。
 大林組とサンコーテクノが共同開発したリニューアル技術では、新規に開発した穴あけ機械と加熱装置を用いて既設のアンカーボルトの中心に穴をあけ、穴の内部から加熱し、アンカーボルト周囲の樹脂を脆化(ぜいか)させる。その後、インパクトレンチなどでアンカーボルトを回転、抜き取ることでコンクリートに影響を与えることなく既設アンカーボルトを撤去することができる。撤去後は、新設時同様の健全なコンクリート孔に再打設することになるため十分な強度を保つことが可能だ。
 既設アンカー孔に新設アンカーを設置するため、固定金具の形状変更や設備の移動に伴う配線・配管の変更などを回避することができ工期短縮、コスト削減につながる。また、孔の開け直しに伴う躯体の損傷が発生しないため安全性を高めることもできる。新設のあと施工アンカーは、一般的な接着系アンカーとするほか、より信頼性を高めたい場合には接着系アンカーと金属系アンカーの特長を併せ持つ樹脂併用の金属拡底アンカー(ハイブリッドアンカー)に更新することも可能となっている。
 大林組とサンコーテクノは、インフラ構造物のリニューアル工事に安全で信頼性の高いリニューアル技術を積極的に提案する。




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