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三菱レイヨン 省スペース・省エネ・高洗浄性のエレメント/モジュール
2014.10.13 10:14
三菱レイヨン(東京都千代田区)は、膜分離活性汚泥法(以下、MBR)向けに新たなエレメント/モジュール製品を先月より販売を開始した。低水深向けの従来製品からエレメント/モジュール構造を大幅にリニューアルし、更なる省スペース、省エネルギー、高洗浄性を実現した。
MBRは、従来の標準活性汚泥法では必須の沈殿槽が不要なため省スペースやメンテナンス性に優れ、また再利用可能で高度な処理水が得られることから、近年、各国の下排水処理設備の多くで採用されている。
市場が拡大していくにつれて、従来のカスタムメードの大規模排水処理設備に加え、パッケージ型の小規模浄化槽向けの排水処理設備の需要も広がっており、エレメント/モジュールのより一層の省スペース化が求められている。また特にアジア地域ではMBRのランニングコストが重視されるようになり、エネルギー消費量の低減も求められている。こうした需要が高まる中、同社では中空糸膜形状の改良により、従来品と比べて高集積に中空糸膜を充填することを可能とし、更なる省スペース化を実現。またエレメントの厚みを従来品の2分の1以下にすることで、低曝気量でも高いスクラビング洗浄効率を得られ、電力消費量の削減を実現。更に同社独自の製膜技術により中空糸膜表面・内部構造を改良し、膜閉塞の低減が実現。薬品洗浄頻度の削減を可能とした。