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ミサワホーム 複合型介護福祉施設が完成
2014.12.08 13:14
ミサワホーム(東京都新宿区)が全体計画及び監修を担い、ミサワホームグループのマザアス(東京都新宿区)が設計監理を手掛けた複合型介護福祉施設「carna(カルナ)五反田」が東京都品川区に完成した。
ミサワホームグループは、介護福祉事業として介護福祉施設の開設に向けたコンサルティングから設計、建設、運営までを一貫して取り組んでおり、なかでもマザアスは、平成5年に開設した介護付有料老人ホーム「マザアス南柏」をはじめ、サービス付き高齢者向け住宅やデイサービス、ショートステイやグループホームなど、「自立」から「要介護」までの幅広いニーズに対応した高齢者住宅の運営やサービスを手掛けている。また、国が推進する「地域包括ケアシステム」に先駆けて地域密着型の介護ネットワークの構築に取り組むなど、ノウハウを蓄積してきた。これらの実績が評価され、ミサワホームグループは戸田中央医科グループより「carna 五反田」の全体計画及び監修、設計監理業務を受託。
同施設は、面積が限られる都市型の高齢者住宅として、一つの建物内でサービス付き高齢者向け住宅、在宅療養支援診療所、訪問介護、訪問看護、居宅介護支援事業所、小規模多機能型居宅介護、認知症グループホームの計7事業を展開する新しい取り組み事例。診療所や介護サービス事業所を併設することで、同施設に入居する高齢者に加えて、近隣の方に対しても医療・介護サービスの提供をできるよう工夫。サービス付き高齢者向け住宅の入居者が、将来、同一建物内の認知症グループホームに住み替えることも可能である。「carna 五反田」は、このように施設入居者はもちろん、地域の高齢者の生活もサポートすることで、住み慣れた地域で安心して住み続けられる「地域包括ケアシステム」の拠点となることを目指して設計している。
東京都は高齢者が医療や介護などが必要となっても、住み慣れた地域で住み続けることのできる住まいを充実させるため、医療・介護・住宅の三者が相互に連携して、各サービスを効果的に提供する方策や体制の整っているサービス付き高齢者向け住宅を「東京都医療介護連携型サービス付き高齢者向け住宅モデル事業」として選定しており、同施設は昨年度のこの事業における第12号案件に選定されている。