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イーレックス 昨年12月22日に東証マザーズ上場
2015.01.05 16:40
2016年に低圧電力需要家に対する規制が緩和され、電力小売事業が全面自由化される。電力小売事業が注目されたのが2011年3月11日以降だ。地方電力会社に替わる電力小売事業者として一気に注目が集まった。さらに内閣によって電力全面自由化の方針が決定したのちは様々な企業が新規参入に手を挙げている。電力小売事業者であるイーレックス(東京都中央区)は、会社設立が平成14年であることからPPS先発組。高圧小口の電力需要家を中心に営業展開してきた。同社は先月22日に東証マザーズに上場した。
「関東・東北・中部・関西・九州を対象に電力小売事業を展開しています。当社の営業戦略の特徴は各地域に根差した代理店が営業を行っている点です。都心や地方都市の建物所有者にはPPSが浸透してきていることを感じていますが、地方の施設や工場の担当者にはまだ届いていないのが現状です。そうした方にPPSの良さを届けるために地域に根差した代理店が導入提案からアフターフォローまで丁寧に説明することが必要です」
同社営業課主任の佐々木邦昭氏が述べるように同社の営業戦略は地域密着の代理店営業が軸。そのため毎月代理店向けの説明会を重ね、サービス内容の周知を徹底している。また同社はこうした営業網の構築とともに供給力の確保にも注力。昨年11月には東芝の100%子会社であるシグマパワーホールディングス合同会社および東燃ゼネラル石油から、イーレックスの子会社の発電事業者であるイーレックスニューエナジー佐伯に対する出資を受けいれることを発表。イーレックスニューエナジー佐伯は大分県佐伯市内にバイオマス発電所の建設を予定。同社のバイオマス発電所は高知県高知市の土佐発電所に続く2基目となる。